
突然の災害は、私たちの生活を一瞬で変えてしまいます。
そんな「もしも」の時に、人を支え、行動へと導くのが“言葉のチカラ”です。
防災においても、正しい情報や励ましの言葉が安心感や冷静な判断につながります。
ここでは、防災に関わる言葉の大切さを、「備えの段階」と「災害時の対応」という2つの視点からご紹介します。
備えの段階での言葉の力
家族の会話が防災意識を高める
日々の会話の中で「避難場所はどこ?」「連絡手段はどうする?」といった話題を取り入れるだけで、家庭内の防災意識は大きく変わります。
言葉を交わすことで、お互いの考えや準備状況を確認でき、いざという時の行動がスムーズになります。
共助の第一歩は、家庭から始まるのです。
地域とのつながりを意識する
「○○さんはひとり暮らしだから気をつけてあげよう」「災害時は近所で声をかけ合おう」などの言葉が、地域の防災力を高めます。
小さな声かけが、共助のきっかけとなり、安全な暮らしにつながります。
また、防災シェルターの整備についても「費用はかかるけれど地域の安心のために必要だよね」といった前向きな意見が、整備推進の力となります。
言葉で備えのモチベーションを保つ
「やっておいてよかったね」「備えておけば安心だよ」といった声がけが、防災準備を続ける励みになります。
身近な人の言葉は、防災行動を日常化するうえで大きな影響力を持っています。

災害時の対応での言葉の力
正しい情報が安全を守る
災害時は、不安から間違った情報に流されやすくなります。
「○○川が氾濫したらここへ避難」「このアプリで最新情報が見られるよ」といった具体的な言葉が、正しい行動を促し、安全を確保します。
声かけが命を救うことも
「逃げよう」「一緒に行こう」「ここは危ない」などの短くても強い言葉が、多くの人を避難へと導きます。
また、防災シェルターがあることを知らせる「ここに入れば安全だよ、費用も心配ないから」という一言が、命を守る大きな支えになります。
励ましが心の支えに
避難所では「大丈夫、一緒に頑張ろう」「助け合おう」といった言葉が、不安や孤独を和らげます。
こうした言葉は、共助の精神を広げ、地域の中での心のつながりを深めてくれます。
言葉は、非常時の行動や心を支える強力な道具です。
日常の中で防災について話すことが、安全への第一歩です。
そして、災害時には一言の声かけが命を守る力になります。
「もしも」の時に備えて、言葉のチカラを意識した暮らしを始めましょう。


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